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不妊の原因(東洋医学編)

執筆者の写真: 勇輔 籔内勇輔 籔内

今回は、東洋医学的な概念で不妊の原因を探っていきたいと思います。

聞きなれない単語が並び戸惑われるかもしれませんが、西洋医学では足りない部分を補うものとして取り入れられている考え方です。

① 『血虚(けっきょ)』『瘀血(おけつ)』

  子宮や卵巣の機能低下は「肝」で調整されている「血」の問題と考えます。

  ◎血虚…血が足りない状態

  ◎瘀血…血が滞っている状態

  これらの改善により妊娠しやすい体となります。

② 『気虚(ききょ)』

  妊娠するためには、母体の生命維持以外に妊娠反応を支える余力が必要です。

  疲れ切って「気」が足りないと、「気虚」となり栄養の巡りが悪くなります。

  持って生まれた先天の気である「精」、呼吸や食事によって得た後天の気である

  「宗気」「営気」を良い状態にするには、バランスのとれた食事・適度な運動や呼吸・

  規則正しい生活が大切です。

③ 『冷え』

  冷えは妊娠のみならず健康状態を左右しやすい要素です。

  先ほどの「血虚」「瘀血」や、水分代謝の滞りである「痰湿(たんしつ)」や、

  ストレスからくる気の滞りである「気滞(きたい)」などが冷えの原因になりえます。

  冷えを改善しておくと、健康にも妊娠にもプラスであると思います。

④ 『気滞(きたい)』

  慢性的なストレスが体を緊張させ「気滞」「気虚」となり自律神経にも影響を与えます。

  男性の精子や射精の問題もこれにより起こることが多いです。

  また、この状態をが長く続くと冷えにも影響していきます。

⑤ 『腎虚(じんきょ)』

  不摂生・加齢・高度な不妊治療を繰り返すことにより、先天の気「精」が衰えると

  「腎虚」となり卵子や精子が老化していくと考えられます。

以上、単一の原因の場合よりも①~⑤が複合的になって起こっていることが多いように思います。

当院では問診時の体質チェックの際にもこのような視点を入れて診察・施術を行います。


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